開催にあたって

SAIは開催期間の中だけで完結するのではなく、他のフェスティバルや劇場と連携を持ちながら運営していくという形態の事業です。既存の枠組みの中だけでは、なかなか活動域を広げていくことができない振付家やダンサーのための選択肢を増やし、日本のダンス環境を変えていきたいという思いから、SAI Dance Festival(以下SAI)実行委員会が組織されました。そこで、いろいろな仕掛けを模索した結果、振付家やダンサーが活動域を広げるための場としてフェスティバルという形式が機能するのではないか、という結論に辿り着き、エキシビション/コンペティションの二本柱からなるFestivalを開催する運びとなりました。日本から外へ活動域を広げたいと望むアーティストは、どんどん世界に繋がっていくべきですし、SAIではそういう道筋を作っていきたいと考えています。このFestivalが未来に対しての交流が生まれる刺激的な“場”として成長してくことを目指します。SAIの試みに、どうぞご期待ください。

 

SAI 実行委員会

​メッセージ

崔柄珠(ちぇ・びょんじゅ)

SAI ディレクター 

​日韓ダンスコーディネーター

SCF(Seoul International Choreography Festival)実行委員

(社)韓国現代舞踊振興会理事

​(社)大邱舞踊協会名誉理事

日韓コーディネーターとして両国のダンスに関わる中で、韓国では日本よりかなり多くのフェスティバルが開催され、小さな規模であっても助成に頼らず何とかやりくりをしながら毎年開かれるものがあることを知りました。現在、韓国の傾向は、自国や海外の作品を紹介するものから振付家・舞踊家達の国際進出を掲げる形態に変わりつつあります。それを支援する国の努力が背景にあることも無視できません。例えば、海外からの招聘を得た場合、そのフェスティバルが確かなものであれば、韓国では少なくとも出演者の渡航費やスタッフの同行費用、宿泊、日当と手厚いサポートを受けることができます。

日本は助成金を申請できる機関が少ない上に、実績があるか、ある程度名が知られた振付家でなければ、助成金を得ることが難しい状況です。さらにサポートどころか、どうやって海外での公演に参加できるのかを全く知らない人も数多くいます。

ここ数年で、私は日本の振付家・舞踊家のための窓口の必要性を切実に感じるようになりました。海外の観客と自らのダンスを分かち合うという皆さまの夢を少しでも手助けしたいと。今回、SAI実行委員会という組織を立ち上げ、「SAI Dance Festival」を開催することとなりました。この組織は行政を介さず民間で立ち上げているため、困難なことも多々ありますが、日本と世界を繋ぐ架け橋となるよう、初心を忘れず、信念を持ち続けて、進めさせていきたいです。

日本の舞踊家へエールを!ファイト!! 

プロフィール

1993年、日本文化庁在外舞踊家活動助成金を受け来日し、舞踊活動を行う。その後も日本に残り、お茶の水女子大学院で修士課程及び博士課程修了(2003)。博士論文『現代舞踊家洪信子(Hong Sin-Cha、1940~)研究』を始めとし、韓国現代舞踊の歴史及び作品分析について多数の論文を発表。主な訳書としては乗越たかお著『コンテンポラリー・ダンス徹底ガイドHYPER』の韓国版(2007)がある。現在大学非常勤講師の傍ら、日韓ダンスコーディネーターとして両国の代表的な舞踊家金森譲、洪承燁(ホン・スンヨプ)をはじめ、数多くの舞踊家をダンス行事に紹介している。

その他、東京×ソウルデュオダンスフェス企画(2013-2015)、日韓伝統舞踊フェスティバル「流」企画(2016)、NDA(New Dance for Asia)フェスティバル協力理事(2012-2017)、Asian Solo & Challenge for MASDANZA審査員長(2016-2017)など務める。 

SAI 実行委員会 E-Mail    saidancefes@gmail.com              Web    http://saidance.com